21.正常睡眠および睡眠-覚醒障害群
I.概説
Ⅱ.断眠
自我の解体や、幻覚・妄想状態の原因となることがあります。レム断眠を受けた患者は、易刺激性と不活発を示す場合があります。
Ⅲ.睡眠欲求
ショートスリーパー | ロングスリーパー | |
---|---|---|
睡眠時間 | 6時間未満の睡眠で十分 | 適切に活動するために毎夜9時間以上の睡眠が必要 |
性格 | 一般に能力が高く、野心家で、社会適応が良好で、満足感をもっている。 | やや抑うつ的で、不安で、社会的に引きこもりがち |
Ⅳ.睡眠-覚醒リズム
A.睡眠段階
B.レム睡眠(逆説睡眠とも呼ばれる)の特徴
Ⅴ.睡眠障害の分類
A.不眠障害(307.42)
B.過眠障害(307.44)
1.過眠の種類
a.クライネ・レヴィン症候群
正常睡眠と明らかな覚醒を有する間欠期を伴い、反復性の過眠(患者はそこから覚醒する)が遷延する稀な病態である。
- 間欠的に過眠に陥る周期性の疾患。
- 通常、10〜21歳の若年男子にみられる。
- 過剰な睡眠が数週間続き、患者が目覚めるのは食べるとき(ガツガツと食べる)だけのことがある。
- 発作中には性欲亢進、きわめて強い敵意、易刺激性、ときに幻覚がみられる。
- 発作に続いて健忘がみられる。
- 数年後に自然に寛解することがある。
- 発作と発作の間は正常である。
- 過眠には精神刺激薬(アンフェタミン、メチルフェニデート、ペモリン)を用い、他の症状に対しては予防的な方法を用いる。リチウムも薬効している。
b.月経関連過眠症
月経周期に関連した反復性の過眠。月経開始時あるいは月経開始直前に、間欠性の著明な過眠を示す。
c.特発性過眠症
ナルコレプシーでみられる付随症状がない、過剰な眠気の障害。長時間だが爽快感を欠く昼寝に加えて、覚醒困難、睡眠酩酊、および健忘を伴う自動症がみられる。片頭痛様の頭痛、失神発作、失神、起立性低血圧、そして四肢の冷感を伴うレイノー現象などの症状もある。
d.その他の種類の障害
2.治療
- a.規則正しい睡眠時間
- b.モダフィニル(モディオダール)などの覚醒促進薬
- c.古典的な精神刺激薬