特発性過眠症の発症に関与する遺伝子を発見
オレキシン前駆体遺伝子上の変異が関わることを世界で初めて証明
特発性過眠症患者様に朗報です。
原因不明で、治療も難しい特発性過眠症の発症リスク遺伝子を、日本の研究チームが、世界で初めて同定することに成功しました。
特発性過眠症の発症に関与する遺伝子を発見|国立国際医療研究センター研究所
このように、日本には、世界トップレベルの睡眠科学研究拠点があり、最先端の過眠症研究を行う優れた研究者を多数有している点は、非常に頼もしく、世界に誇れることだと思います。
研究の概要
特発性過眠症とは、睡眠時間が病的に長く、覚醒しても日中の過度の眠気が慢性的に続く病気です。朝の起床時も昼寝の後も目覚めが非常に悪く、寝ぼけた状態が持続する「睡眠慣性(睡眠酩酊)」や、日常的に毎日10時間以上眠る長時間睡眠など、その典型症状は、日常生活に大きな支障をきたします。眠気を抑えるお薬が必ずしも効かない一方で、副作用が生じやすいことも問題になっています。
特発性過眠症は家族内発症が多く、遺伝要因があると考えられてきましたが、これまで発症と関連する遺伝子は明らかにされていませんでした。研究グループでは、特発性過眠症の発症リスク遺伝子の同定を目指し、稀な変異体を対象に研究を行いました。
現在複数の製薬会社がナルコレプシー治療薬としてオレキシン作動薬を開発中です。今回同定した変異を有する特発性過眠症患者にも、このオレキシン作動薬が有効である可能性があり、この度の世界初の研究成果によって、原因不明であった特発性過眠症の新たな治療につながることが期待できます。
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