ICD-9は、1975年（昭和54年）から1994年（平成6年）までの約20年間、使用されていました。
ICD-10より前の日本語版が公開されていなかったため、英語版から翻訳しました。実際の日本語版とは、表現が異なる場合があります。ICDのすべての版の全文は、WHOのWebサイトで無料公開されています。正しくは、原本をご覧ください。
ICD-9の特徴として、
- 過眠症を含む睡眠障害は、当時は精神障害に分類されていたこと
- ナルコレプシーのみ、早くから神経障害と認識されていたこと
などが読み取れます。
V. 精神障害＜MENTAL DISORDERS＞
神経症性障害、人格障害及びその他の非精神病性の精神障害＜Neurotic disorders, personality disorders and other nonpsychotic mental disorders＞（300-316）
307 他に分類されない特異的な症状または症候群＜Special symptoms or syndromes not elsewhere classified＞
307.4 明示された睡眠障害＜Specific disorders of sleep＞
本項目は、より正確な医学的または精神医学的診断ができない場合にのみ使用されるべきである。＜This category should only be used when a more precise medical or psychiatric diagnosis cannot be made.＞
| 過眠症＜Hypersomnia＞ 不眠症＜Insomnia＞ 睡眠リズムの逆転＜Inversion of sleep rhythm＞ 悪夢＜Nightmares＞ 夜驚症＜Night terrors＞ 夢遊病＜Sleepwalking＞ | 非器質的原因による＜of nonorganic origin＞ |
| 除外＜Excludes＞: | ナルコレプシー＜narcolepsy＞ (347.0) 詳細不明の原因によるとき＜when of unspecified cause＞ (780.5) |
VI. 神経系及び感覚器官の障害＜DISEASES OF THE NERVOUS SYSTEM AND SENSE ORGANS＞
中枢神経系のその他の障害＜Other disorders of the central nervous system＞（340-349）
347：ナルコレプシー及びカタプレキシー＜Cataplexy and narcolepsy＞
引用文献
Manual of the international statistical classification of diseases, injuries, and causes of death : based on the recommendations of the ninth revision conference, 1975, and adopted by the Twenty-ninth World Health Assembly（https://iris.who.int/handle/10665/40492）