特発性過眠症重症度評価尺度

Idiopathic Hypersomnia Severity Scale(IHSS)は、患者からのフィードバックを受けながら、睡眠の専門家によって開発・検証されました。

この信頼性の高い14項目の質問票は、患者の特発性過眠症(IH)症状を測定するために特別にデザインされた唯一の臨床ツールであり、患者の同定、経過観察、IH管理に有用なタッチポイントを提供します。
以下の尺度は、夜間および昼間の睡眠症状と、それぞれに関連する睡眠慣性の側面、ならびに過眠による日中の機能障害を測定します。症状の頻度、強度、結果は3点または4点の尺度で評価され、得点が高いほど症状が重度で頻度が高いことを示します。

目次

特発性過眠症重症度評価尺度

直近1ヵ月間の症状についてお答えください。

  1. あなたにとって理想的な夜の睡眠時間はどのくらいですか?(週末や休日など)
  2. 朝、決まった時間に起きなければならない状況で、寝足りない感じがすることがありますか?(仕事や勉強のため、平日に子どもを学校に送るため等)
  3. 何度も目覚ましをかけるか、人に起こしてもらうかしないと、朝起きることが非常に困難または不可能だと感じることがありますか?
  4. 一晩眠った後、起きて自分が正常に機能していると感じる(肉体的にも知的にも完全に機能している)までに、どのくらい時間がかかりますか?
  5. 寝起きの数分間、意味不明なことを言ったりやったり、とても不器用(つまずいたり、物を壊したり、落としたり等)だったりすることがありますか?
  6. 日中、状況が許す限り、昼寝をすることはありますか?
  7. あなたにとって、理想的な昼寝の長さはどのくらいですか?(週末や休日など)※昼寝を複数回する場合は、それらをすべて合計してください。
  8. たいてい、昼寝をした後はどんな気分ですか?
  9. 日中、あまり刺激のない活動をしているとき、起きているのに苦労することはありますか?
  10. 眠気が、健康全般に悪影響を与えていると思いますか?(気力の欠如、やる気が出ない、疲労感、体力の低下など)
  11. 眠気が、知的機能にとって問題になっていると思いますか?(集中力の問題、記憶力の問題、知的能力の低下など)
  12. 眠気が、気分に悪影響を与えていると思いますか?(悲しみ、不安、過敏、イライラなど)
  13. 眠気のせいで、日常生活に支障をきたしている(家族との関係、家事、学業、余暇活動、仕事など)と思いますか?
  14. 眠気が、自動車を運転するうえで問題になっていると思いますか?

総合得点:0点/50

患者のIHSSスコアは0~50点の範囲で、スコアが高いほどIH症状が重いことを示します。22点以下は睡眠障害のない典型的な患者です。さらに、カットオフスコアが26点であれば、治療を受けているIH患者と未治療のIH患者を確実に識別できます。IHSSの4点の変化は、臨床的に重要な最小限の差に相当します。

IHSSの使用に関する情報は、フランス、リヨンのMapi Research Trustまでお問い合わせください。インターネット:https://eprovide.mapi-trust.org

参考文献

IHSS Assessment Tool PDF | Sleep Counts HCP (https://www.hypersomniafoundation.org/document/idiopathic-hypersomnia-severity-scale-ihss/)

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