過眠症マークとは?

過眠症疾患は、外見からはわかりません。「電車で席に座れない」「眠っている間に救急車を呼ばれてしまった」「睡眠発作を居眠りと咎められた」など、当事者にはさまざまな苦労があります。

2020年度、過眠症患者会では、過眠症患者にやさしい社会の実現、および、過眠症疾患の啓発・認知度向上を目指して、「過眠症マーク」の制定を行いました。同事業において、デザイン公募を行い、投票で特に人気の高かった2種をType-A(黒)・Type-B(青)として製品化しました。

過眠症マークは、過眠症患者が外出の際に身につけ、周囲に配慮が必要であることを示しやすくするものです。

お好きなタイプをお選びください。

※Type-AとType-B、どっちがどっちだっけ?と混同されやすいため、Type-Acrylic(AはアクリルのA)、Type-Blue(BはブルーのB)とこじつけて表記することにしました。

Type-Acrylic(黒)

眠っている羊と、アウェアネス・リボンの意匠が、シンプルに黒一色で表現されています。過眠症マークを持ちたいが、いかにも福祉然としたマークには抵抗がある、という方に多く選ばれています。表面には「Hypersomnia(英語で過眠症という意味)」と書かれており、シンプルながらもオシャレ感のあるデザインです。表面と裏面は同じ絵柄で、裏面に小さく、団体名が記載されています。硬質でやや透け感のあるアクリルキーホルダーです。

サイズ45×45mm
素材アクリル、ボールチェーン

Type-Blue(青)

原画はExcelの図形描画で作成されています。眠っている羊と、ハート(こころ)に、ほんの少しの配慮をプラスしてほしい、というメッセージが込められています。さまざまな障害に配慮するマークと並んでも遜色ないよう、標識化されたデザインを意識しました。表面には「眠ってしまう病気です」「過眠症」という文字が入っており、疾患名や配慮してほしい内容を限定していないため、どのような種類の過眠症の方にもお持ちいただけます。裏面にはヘルプマークが大きくプリントされており、配慮が必要な患者であることをアピールしたい、という方に多く選ばれています。中にスポンジが入っており、クッション性のあるビニールチャームとなっています。

サイズ45×45mm
素材ビニール、ボールチェーン

ヘルプマークとのコラボ製品

2014年7月以降、東京都保健福祉局は、広報活動やヘルプマークの活用推進として、民間企業・その他団体活動への働きかけを実施しています。過眠症マークは、ヘルプマークの趣旨に沿った適正な活動であると認められ、ヘルプマークの使用が許可されました。

ヘルプマークとは?

助け合いのしるし ヘルプマーク」とは、援助や配慮を必要としている方々が、そのことを周囲の方に知らせることができるマークです。

※ヘルプマークと過眠症マークを一緒にカバンにつけていらっしゃる会員様も多数いらっしゃいます。

WAM助成(社会福祉振興助成事業)

過眠症マークの裏面に、小さく「独立行政法人 福祉医療機構 社会福祉振興助成事業」と記載されていることにお気づきになりましたか?過眠症マークを製品化・郵送を行うには、多額のお金がかかります。こちらは、令和2年度の社会福祉振興助成事業(WAM助成)における通常助成事業の一環として、「独立行政法人福祉医療機構 | WAMWelfare And Medical Service Agency)」様の助成があって初めて実現したものです。

WAM助成(社会福祉振興助成事業)とは?

社会福祉振興助成事業(WAM助成)とは、制度の狭間にある社会課題に取り組む民間福祉活動を応援する助成制度です。社会生活に困難を伴うにもかかわらず、障害手帳や障害年金の対象にならず、指定難病でもない、過眠症疾患はまさに制度の狭間にあるといえます。

謝辞

  • 独立行政法人 福祉医療機構 様
  • 東京都福祉保健局 様
  • NPO法人 日本ナルコレプシー協会 様
  • NPO法人 日本過眠症患者協会 会員の皆様

過眠症マーク事業遂行にあたり、賛同・ご支援を賜り、誠にありがとうございました。日本過眠症患者協会は、今後も過眠症マークの普及啓発および過眠症患者の支援活動に努めて参りますので、今後とも変わらぬ応援のほど、よろしくお願い申し上げます。