モディオダール

C15H15NO2S
販売名モディオダール錠100mg
一般名モダフィニル(Modafinil)
欧文商標名MODIODAL Tablets 100mg
製造会社アルフレッサファーマ
薬価316.10円/錠
規制区分劇薬
第一種向精神薬
処方箋医薬品
有効期間5年
1日最大投与量は300mgまで(年齢、症状により適宜増減)
目次

4. 効能・効果

下記疾患に伴う日中の過度の眠気

  1. ナルコレプシー
  2. 特発性過眠症
  3. 持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群

5. 効能・効果に関する注意

<効能共通>
①本剤の投与は、睡眠障害に関する十分な知識と治療経験を有し、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、本剤による治療方法に関し精通した医師が行うこと。[1.参照]

<ナルコレプシー>
本剤の適用にあたっては、米国睡眠医学会が編纂した睡眠障害国際分類(ICSD-1、ICSD-2又はICSD-3)の診断基準を参考に他の睡眠障害と鑑別した上で、ナルコレプシーと診断された患者を対象とすること。また、終夜睡眠ポリグラフ検査(終夜PSG)及び反復睡眠潜時検査(MSLT)等の客観的検査で確認した上で本剤の投与を判断すること。
本剤はカタプレキシー等の日中の過度の眠気以外のナルコレプシー症状に対する効果は認められていない。

<特発性過眠症>
本剤の適用にあたっては、米国睡眠医学会が編纂した睡眠障害国際分類(ICSD-1、ICSD-2又はICSD-3)の診断基準を参考に他の睡眠障害と鑑別した上で、特発性過眠症と診断された患者を対象とすること。また、終夜睡眠ポリグラフ検査(終夜PSG)及び反復睡眠潜時検査(MSLT)等の客観的検査で確認した上で本剤の投与を判断すること。

<閉塞性睡眠時無呼吸症候群>

  • 本剤の投与は、睡眠時無呼吸症候群の診断・治療に精通した医師と睡眠障害の診断・治療に精通した医師との連携のもとで行うこと。
  • 本剤の適用にあたっては、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断され、CPAP療法等の気道閉塞に対する治療が3ヵ月以上適切に行われているにもかかわらず、日中の過度の眠気が残存する患者に対し、眠気の原因となる他の疾患との鑑別診断を行った上で投与すること。なお、日中の過度の眠気については、反復睡眠潜時検査(MSLT)等の客観的検査で確認した上で本剤の投与を判断すること。
  • 本剤は日中の過度の眠気以外の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状及び気道閉塞に対する効果は認められていない。

    5. 用法・用量

    通常、成人はモダフィニルとして1日1回200mgを朝に飲む。
    年齢・症状により適宜増減するが、1日最大量は300mgまで。

    7. 用法・用量に関する注意

    覚醒効果があるので、不眠に注意し、夕刻以後の服用はしないこと。

      よくある質問

      モディオダールの処方登録医師がいる病院を教えてください。

      モディダールの処方医、および取り扱いのある病院や薬局の一覧は公表されていません。日本睡眠学会の認定する専門医療機関または睡眠専門医を探して、お問い合わせください。

      モディオダールはどんな病気に処方されますか?

      モディオダールは、①ナルコレプシー、②特発性過眠症、③閉塞性睡眠時無呼吸症候群、のいずれかの診断名を持つ患者にしか処方できません。

      <ナルコレプシー>
      終夜睡眠ポリグラフ検査(終夜PSG)及び反復睡眠潜時検査(MSLT)等の客観的検査で確認した上で、ナルコレプシーと診断された患者。
      ※モディオダールは、カタプレキシー等の日中の過度の眠気以外のナルコレプシー症状に対する効果はありません。

      <特発性過眠症>
      終夜睡眠ポリグラフ検査(終夜PSG)及び反復睡眠潜時検査(MSLT)等の客観的検査で確認した上で、特発性過眠症と診断された患者。

      <閉塞性睡眠時無呼吸症候群>
      閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断され、CPAP療法等の気道閉塞に対する治療が3ヵ月以上適切に行われているにもかかわらず、日中の過度の眠気が残存する患者。
      ※日中の過度の眠気については、反復睡眠潜時検査(MSLT)等の客観的検査で確認すること。
      ※モディオダールは、日中の過度の眠気以外の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状及び気道閉塞に対する効果はありません。

      特に「特発性過眠症」は他の過眠症との鑑別を含めた確定診断が非常に難しく、モディオダールの適応以外の原因(睡眠不足など)による眠気に使用されてしまう危険があります。いずれの適応疾患においても、専門医による適切な「日中の過度の眠気の評価」が必要であり、厳格な適正使用が求められます。

      モディオダールを飲み忘れたときはどうすればいいですか?

      飲み忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く飲んでください。ただし、夕刻以後は飲み忘れた分は飲まないで、当日分は飛ばしてください。

      睡眠リズムを崩し、日中の過度の眠気を助長する可能性があるため、夕刻以後の服用は原則として避ける必要があります。

      覚醒効果があるので、不眠に注意し、夕刻以後の服用は原則として避けること

      7.用法及び用量に関連する注意
      モディオダールの作用機序を教えてください。

      モダフィニルの詳細な作用機序は不明です。

      モディオダールの半減期を教えてください。

      10-14h、約15時間です。

      モダフィニルの投与実験では、1.9~3.0時間でピークに達し、以後9.9~14.8時間の半減期で消失しました。

      モディオダールの服用は、食前・食後など、食事のタイミングと関係ありますか?

      いいえ、モダフィニルの吸収に対する食事の影響はありません。

      妊娠中ですが、モディオダールを服用しても大丈夫ですか?

      妊婦または妊娠している可能性のある女性は、モディオダールを服用しないことが望ましいです。

      ウサギによる動物実験で、胎児に眼瞼開裂、前・後肢の内側転回、指の癒合が報告されています。

      妊婦の服薬に関するデータは少なく、妊娠中の服用に関する安全性は確立していません。

      授乳中ですが、モディオダールを服用しても大丈夫ですか?

      授乳中の女性はモディオダールの服用を避けるか、モディオダールを服用する場合は、授乳をしないことが望ましいです。

      ラットによる動物実験で、モダフィニルが乳汁中に移行することが認められています。

      産後のラットを対象にした実験では、投与30分後に最高濃度を示し(母体血漿中放射能濃度の60%)、その後、t1/2 20.20時間かけて消失しました。

      人間の母乳への移行性や有効性・安全性について、メーカーで検討した臨床データはありません。

      子どもがモディオダールを飲んでも大丈夫ですか?

      小児への投与は承認外使用になり、小児への用法用量は設定されていません。小児等を対象とした臨床試験は実施されていません。

      高齢者がモディオダールを飲んでも大丈夫ですか?

      低用量から開始するなど、慎重に服用してください。

      高齢者と非高齢者の比較実験で、クリアランス(腎臓が老廃物を尿として排出する働き)の低下などが認められました。

      モディオダールに消費期限はありますか?

      有効期間は5年です。

      参考までに、無包装状態の安定性試験(30℃×湿度75%)では、3ヶ月で錠剤の硬度に少し変化がみられました。

      モディオダールを飲んでいれば、車を運転しても大丈夫ですか?

      眠気の程度によっては、モディオダールを服用していても、覚醒レベルが正常に復さない可能性があります。日中の眠気等の症状について、十分に注意し、自動車の運転など、危険を伴う機械の操作には、従事しないようにしてください。

      目次